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2026.10.07 / BUSINESS / PAL GROUP / Discoat / BEARDSLEY

パルグループ好決算。ただしブランド別では明暗

色や素材の違う服が並ぶブティックの売場(イメージ写真)

DiscoatとBEARDSLEYは増収、ノーリーズは減収減益。同じグループでも、業績を動かす条件は一様ではない。

FACTS / 全体は増収増益、事業別では違い

パルグループホールディングスが10月6日に公表した2027年2月期中間決算(2026年3〜8月)は、連結売上高1219億3100万円、前年同期比4.1%増。営業利益は142億5400万円、1.1%増だった。売上・営業利益とも上期として過去最高だが、期初計画の売上1260億円、営業利益150億円には届いていない。

衣料事業は売上高744億7500万円、5.5%増、営業利益94億2400万円、5.3%増。一方、雑貨事業は売上高473億6600万円、2.3%増に対し、営業利益48億1400万円、6.3%減だった。全体の好調を、そのまま全事業の増益と読むことはできない。

BACKGROUND / ブランドと子会社を分けて読む

決算説明資料で確認したブランド・会社別の上期売上高
対象・集計範囲売上高前年同期比
Discoat(ブランド)64.27億円106.6%
BEARDSLEY(ブランド)40.12億円106.9%
3COINS(ブランド)438.93億円資料内の不一致あり※
ノーリーズ(子会社)56.04億円91.2%

DiscoatとBEARDSLEYは、いずれもブランド別の上期売上高で前年を上回った。一方、ノーリーズの数値は同名ブランド単体ではなく子会社の集計。営業利益は5200万円、前年同期比25.0%で、減収減益だった。会社資料は、主力のノーリーズで定番商品の販売が落ち込んだと説明している。

※3COINSの資料は前年418.28億円、当年438.93億円と掲載し、同じ図に前年比102.8%と記載する。掲載額から単純計算すると約104.9%となり、日本語版・英語版の双方で一致しない。10月7日の確認時点でこの差を解消できないため、本記事は売上額を掲載し、成長率を確定値として扱わない。いずれの数値も既存店だけの伸び率ではない。

BACKGROUND / ECの伸びを、別の集計と混ぜない

グループ全体のEC売上高は302億3100万円、前年同期比103.4%。内訳では自社ECのPAL CLOSETが124億5000万円、102.0%、ZOZOTOWNが143億1600万円、104.7%だった。資料に登場する110%というECの伸び率は別ページのナイスクラップ子会社に関する数字で、パル全体のEC成長率ではない。

出店数や売場面積、価格、商品構成、顧客層などが異なるため、前年比だけで企画力の順位を決めることもできない。それでも、同じグループの中に伸びるブランドと苦戦する会社・ブランドがある事実は、「国内アパレルが厳しい」「若者が服を買わない」という大きな主語だけでは捉えきれない差を示している。

SOURCES / 出典・元記事

パルグループHD/中間決算短信・10月6日
https://www.palgroup.holdings/wp/wp-content/uploads/2026/10/f8125f25ea22375d0d1e87e1ffcdb308.pdf

パルグループHD/公式決算説明会資料・4〜9ページ
https://www.palgroup.holdings/wp/wp-content/uploads/2026/10/0e41d29abb8e043ebe0a18351ec1a642.pdf

パルグループHD/英語版説明資料・3COINSの表記を照合
https://www.palgroup.holdings/wp/wp-content/uploads/2026/10/512d4f80dc85778068434e7d96e993e7.pdf

パルグループHD/IR掲載一覧
https://www.palgroup.holdings/irinfo/

EDITOR’S VIEW / 竹内 真

同じグループ、同じ市場環境でも、伸びるブランドと苦戦するブランドが存在する。今回のパルの決算は、その差を見たいと思いました。

「国内アパレルが厳しい」「若者が服を買わない」という話だけでは、DiscoatやBEARDSLEYが伸びる一方で、ノーリーズが苦戦することを説明しきれません。

グループ全体の増収増益で話を終わらせず、ブランドごとの顧客や商品、販売の違いを見ていく必要があります。数字の差が何から生まれるのかは、今後の検証が必要だと考えています。

パルの説明資料はIR一覧で10月6日付掲載。資料表紙は10月8日付で、10月7日に取得できた掲載版を使用しました。説明会を10月6日に開催済みとするものではありません。写真は記事テーマのイメージで、紹介企業・ブランドの店舗や商品の実物を示すものではありません。